■日本語オンラインマニュアルについて
InterMapperのバージョン 5.6 に対応した日本語版マニュアルを、Web上で参照する事が可能です。
以下をクリックすると、ご覧いただけます。
バージョン5.6日本語マニュアル
■InterMapper(インターマッパー)に関するFAQ
●固定のIPアドレスに対してpingを実行できますか?
まず[Insert]メニュー下の[Device... ]サブメニューを選択して[Add Device(s) ]ウィンドウを表示します。 [Add Device(s) ]ウィンドウ内で、pingを実行したい追加デバイスのIPアドレスやDNS名を、一つまたは複数入力します。 さらに、[Choose... ]ボタンをクリックし、[Select Probe]ウィンドウのGenericカテゴリで[Ping/Echo ]を選択します。 指定したデバイスがユーザ・マップに追加され、そのデバイスに対して継続的にpingが実行されます。
●どうすればルータやスイッチのトラフィックを取得できますか?
[Add Device(s) ]ウィンドウ内で、ルータ/スイッチのIPアドレスやDNS名を入力します。
[Choose... ]ボタンをクリックして[Network Devices]カテゴリから[SNMP MIB-II ]プローブ・タイプを選択します。
SNMPバージョン、コミュニティ文字列や認証情報を入力します。デバイスがユーザ・マップに追加され、それらのインターフェースが表示されます。
InterMapperは全てのインターフェースへのクエリーを実行し、トラフィックの統計を集めます。
コンテキスト・メニューを使って、インターフェース上のトラフィックの概略情報を含む[Status]ウィンドウを表示できます。
さらに、Statusウィンドウ内のトラフィックの履歴や強調された値を保持するストリップ・チャートを作成することも可能です。
●どのようにWebサーバーや他の種類のサーバーをモニターしますか?
デバイスの追加([Insert]メニュー下の[Device... ]サブメニューを選択して)を行う際に、サーバーのIPアドレスやDNS名を入力します。 [Choose... ]ボタンをクリックして、およそ100種類のビルトイン・プローブの中から適切なプローブ・タイプを選択します。 HTTP、メイル、LDAP、DNSおよび他の種類のサーバーの様々な状況をモニターすることができるいくつかのプローブがあります。
●InterMapper がポーリングに使用するプロトコルは、どのようにして変更できますか?
@ 変更したいデバイスをクリックして選択します。
A [Monitor] メニューから [Info Window] を選択します。
B [Probe Type] ドロップダウンメニューから、新しいプローブの種類を選択します。
パラメーターが必要な場合には、選択したプローブ タイプに対するパラメーターウィンドウが 表示されます。
C 必要に応じてパラメーターを入力し、[OK] をクリックします。デバイスは、新しいプ ローブタイプを使用してポーリングされます。
●InterMapper は、どのようにバイトレートとパケットレートを計算しますか?
SNMP は、インターフェイスを通して渡された、またはインターフェイス内で発生したバイト、パケット、またはエラーのカウントだけを提供します。
これらのカウントは、永久に増分されていきます (または、車の走行距離計のように、カウンターがゼロに戻ります)。
InterMapper は、各ポーリング中に総トラフィックを収集し、前回のポーリングからの総トラフィックの差を計算します。
次に、経過した総時間数で割り、レートを計算します (秒単位または分単位)。
テクニカルノート:
カウンターが元に戻った場合でも 、トラフィックレートを正確に計算します。
例えば2 つの連続するサンプルが 995 と 003 である場合、InterMapper は、新しいカウント (003) から前のカウント (995) を引きますが、
その時に "003" は実際には "1003" であると想定して正しい差 8 を取得します。
●InterMapper は、どのように時間間隔を計算しますか?
経過時間を正確に計算するために、InterMapper は、デバイスの sysUpTime 変数をタイムスタンプとして使用して、連続する 2 回のポーリングの間に経過した時間を計算します。
経過した時間は、ポーリング間隔に大まかに対応するはずです。
しかし、ポーリングは時折遅延することがあるため、sysUpTime の変化を使用する方が正確です。
●どのようにコミュニティ文字列を変更しますか?
デバイスのSNMPコミュニティ文字列は、情報取得ウィンドウ、あるいはコンテキスト・メニューを通して変更することができます。
コミュニティ文字列の設定:
@コミュニティ文字列を変更したいデバイスを選択します。
Aモニターあるいはコンテキスト・メニューで、[Set Community...]メニューを選択します。
1つ以上のデバイスに読み出し専用のコミュニティ文字列を設定するために、この手続きを使用してください。
●InterMapperのメッセージ、"subnet mask is discontiguous"は何を意味しますか?
サブネット・マスクは、「ホスト部分」(マスクの左側)に1のビット、および右側に0のビットを含んでいなければなりません。
サブネット・マスクのホスト部分に0のビットが存在する場合、一般に構成エラーとなります。
InterMapperは、デバイスをオレンジ色にすることによってこれを指摘します。
リンクが保たれている状態でユーザがクリックする場合、ステータス・ウィンドウにその原因(サブネット・マスクのホスト部分に0が含まれている事)が表示されます。
●InterMapperでモニターしているデバイス数を知るにはどうすれば良いですか?各マップ上のデバイスを全て数えるしかありませんか?
InterMapperの[Server Settings]ウィンドウの[Server Information]枠に表示される情報で、モニターしているデバイスの数を知ることができます。
●InterMapper は、どのようなSNMP MIB 変数をポーリングしますか?
InterMapper は、ネットワーク回線のトラフィックを表示するたびに、(たとえば、SNMP トラフィック プローブを使用して) 以下の変数をポーリングします。
SNMPv1 :
[SNMP Version] に「SNMPv1」を設定すると、以下の変数に対する問い合わせを行います。
MIB 変数 | OID | SNMPバージョン |
---|---|---|
ifInOctets | 1.3.6.1.2.1.2.2.1.10 | SNMPv1 |
ifInUcastPkts | 1.3.6.1.2.1.2.2.1.11 | SNMPv1 |
ifInNUcastPkts | 1.3.6.1.2.1.2.2.1.12 | SNMPv1 |
ifOutOctets | 1.3.6.1.2.1.2.2.1.16 | SNMPv1 |
ifOutUcastPkts | 1.3.6.1.2.1.2.2.1.17 | SNMPv1 |
ifOutNUcastPkts | 1.3.6.1.2.1.2.2.1.18 | SNMPv1 |
InterMapper は、以下の 2 つの変数を検査して、インターフェイスが 「正常」と「ダウン」のどちらであるかを判断します。
MIB 変数 | OID | SNMPバージョン |
---|---|---|
ifAdminStatus | 1.3.6.1.2.1.2.2.1.7 | SNMPv1 |
ifOperStatus | 1.3.6.1.2.1.2.2.1.8 | SNMPv1 |
InterMapper は、以下の変数を検査してエラー状態を検出します。
MIB 変数 | OID | SNMPバージョン |
---|---|---|
ifInDiscards | 1.3.6.1.2.1.2.2.1.13 | SNMPv1 |
ifInErrors | 1.3.6.1.2.1.2.2.1.14 | SNMPv1 |
ifOutDiscards | 1.3.6.1.2.1.2.2.1.19 | SNMPv1 |
ifOutErrors | 1.3.6.1.2.1.2.2.1.20 | SNMPv1 |
SNMPv2 :
[SNMP Version] に 「SNMPv2c」を設定すると、以下の変数に対する問い合わせを行います。
以下の変数セットは、デバイスの初期スキャンに使用されます。
MIB 変数 | OID | SNMPバージョン |
---|---|---|
ifDescr | 1.3.6.1.2.1.2.2.1.2 | SNMPv1 |
ifType | 1.3.6.1.2.1.2.2.1.3 | SNMPv1 |
ifMTU | 1.3.6.1.2.1.2.2.1.4 | SNMPv1 |
ifSpeed | 1.3.6.1.2.1.2.2.1.5 | SNMPv1 |
ifPhysAddress | 1.3.6.1.2.1.2.2.1.6 | SNMPv1 |
ifAdminStatus | 1.3.6.1.2.1.2.2.1.7 | SNMPv1 |
ifOperStatus | 1.3.6.1.2.1.2.2.1.8 | SNMPv1 |
ifName | 1.3.6.1.2.1.31.1.1.1.1 | SNMPv2c |
ifHighSpeed | 1.3.6.1.2.1.31.1.1.1.15 | SNMPv2c |
ifPromiscuousMode | 1.3.6.1.2.1.31.1.1.1.16 | SNMPv2c |
ifConnectorPresent | 1.3.6.1.2.1.31.1.1.1.17 | SNMPv2c |
ifAlias | 1.3.6.1.2.1.31.1.1.1.18 | SNMPv2c |
以下の変数セットは、デバイスのオペレーションに関する統計を表示するためにポーリングされます。
MIB 変数 | OID | SNMPバージョン |
---|---|---|
ifAdminStatus | 1.3.6.1.2.1.2.2.1.7 | SNMPv1 |
ifOperStatus | 1.3.6.1.2.1.2.2.1.8 | SNMPv1 |
ifLastChange | 1.3.6.1.2.1.2.2.1.9 | SNMPv1 |
ifInUcastPkts | 1.3.6.1.2.1.2.2.1.11 | SNMPv1 |
ifInErrors | 1.3.6.1.2.1.2.2.1.14 | SNMPv1 |
ifInDiscards | 1.3.6.1.2.1.2.2.1.13 | SNMPv1 |
ifOutUcastPkts | 1.3.6.1.2.1.2.2.1.17 | SNMPv1 |
ifOutErrors | 1.3.6.1.2.1.2.2.1.20 | SNMPv1 |
ifOutDiscards | 1.3.6.1.2.1.2.2.1.19 | SNMPv1 |
sysUpTime | 1.3.6.1.2.1.1.3 | SNMPv1 |
ifHCInOctets | 1.3.6.1.2.1.31.1.1.1.6 | SNMPv2c |
ifHCOutOctets | 1.3.6.1.2.1.31.1.1.1.10 | SNMPv2c |
ifInMulticastPkts | 1.3.6.1.2.1.31.1.1.1.2 | SNMPv2c |
ifInBroadcastPkts | 1.3.6.1.2.1.31.1.1.1.3 | SNMPv2c |
ifOutMulticastPkts | 1.3.6.1.2.1.31.1.1.1.4 | SNMPv2c |
ifOutBroadcastPkts | 1.3.6.1.2.1.31.1.1.1.5 | SNMPv2c |
注: SNMPv2c では、SNMPv1 プローブの NUcastPkts 変数に代わって、入力と出力の MIB 変数 MulticastPkts および BroadcastPkts が使用されます。
NUcastPkts 変数は使用されません。通常の Octets カウンターの代わりに、HCOctets が使用されます。
Pkts とエラーは、引き続き MIB-II 32 ビット カウンターを使用します。
●InterMapper は、どのようにトラフィック統計を計算しますか?
InterMapper は、それぞれ ifInOctets と ifOutOctets を使用して、1 秒間の受信バイト数と送信バイト数を計算します。
秒単位の受信パケット数と送信パケット数は、それぞれ (ifInUcastPkts + ifInNUcastPkts) と (ifOutUcastPkts + ifOutNUcastPkts) の和を使用して計算されます。
●リンク上のトラフィックを観察する際に、5 秒待ってもう一度観察しても、トラフィックレートが変化していません。
これらの数値は更新されていないのですか?
トラフィック統計はサンプルです。InterMapper がもう一度デバイスをプローブするまで、数値は変化しません。
■IM Remote Access(インターマッパー・リモートアクセス)に関するFAQ
●InterMapper RemoteAccessに接続することが出来ません。サーバー上にユーザは作成しましたが...
InterMapper RemoteAccessサーバーを可能にするためには多くの事を行う必要があります。これらはすべて[Server Settings] ウインドウでコントロールされます。
外部のIPアドレスを必ずイネーブルにします:
[Servers]タブをクリックして、次に、リモート・サーバのための[Details...]ボタンをクリックします。
リモート・クライアントのアドレスに対応する、1つ以上のIPアドレスあるいはレンジを追加します。
1つ以上のユーザあるいはグループを作成します:
これらのユーザやグループは、名前とパスワードを使用して接続することが出来るようになります。
マップ・アクセスを設定します:
[Maps]タブで、ユーザまたはグループは必ず希望のマップにアクセスしてください。
●InterMapper RemoteAccessのプリファレンス(設定情報)はどこに保持されていますか?
InterMapper RemoteAccessのプリファレンスは、他のユーザー・プリファレンスと一緒に各プラットフォーム上で保持されます。
それは次の通りです:
各オペレーティング・システムでのプリファレンス・ディレクトリの位置 | |
---|---|
MacOS X | ~userhome/Library/Preferences/com.dartware.Intermapper.client ~userhome/Library/Caches/com.dartware.Intermapper.client (icons, sounds, certificates) |
Windows Vista/2003/XP/2000 | C:\Documents and Settings\user\IMRemote\ |
Unix/Linux | ~userhome/.imremote/ |
●InterMapperのプリファレンス・ホルダーには何が含まれていますか?
InterMapperのプリファレンス・ホルダーには以下を含んでいます。
Certificates: 許諾されたセキュア・サーバーであることを証明する署名付き証明書、アイコン
Local icon cache: マップがロードされる度に、ダウンロードするデバイス・アイコンや背景画像の代わりに、ローカルなアクセスのためにここにキャッシュされます。
Sounds: 音を通知する以外はアイコン・キャッシュと似ています。
■InterMapper Flows(インターマッパー・フロー)に関するFAQ
●NetFlowとは何ですか?
NetFlowがCisco社のプロトコルで、これによってネットワーク管理者がネットワークに流れる通信量やどのコンピュータがそれを送り出しているかを調べることができます。NetFlowエクスポータ(一般にルータやスイッチ)がそこを通る通信フローの情報をNetFlowコレクタに送り、データを蓄積したり、解析したりします。
●NetFlowエクスポータとは何ですか?また、NetFlowコレクタとは何ですか?
NetFlowエクスポータはルータやスイッチ、あるいはソフトウェアで、ネットワークやインターフェース上を流れる通信についての情報を集約し、そのデータをほかのコンピュータ、つまり、NetFlowコレクタに送出します。NetFlowコレクタは送られてきたデータを保存したり、解析したりします。
●フローとは何ですか?
フローは2つの特定のホスト間で転送されたデータの量です。特定の時間内の同じ性質を持つすべての通信量で構成されます。
- 同じ送信元のIPアドレスとポート
- 同じ送信先のIPアドレスとポート
- 同じレイヤ3のプロトコルタイプ(TCP、UDP、ICMPなど)
- 同じToS(Type of Service)
- 同じ入力論理インタフェース
●フロー、カンバセーション、セッションの違いは何ですか?
これらは似ていますが、少し違います。
- フローは同じレイヤ3プロトコル、サービスの種類、入力インタフェースを使用する一組の「IPアドレス、ポート」間の単方向転送です。
- InterMapper Flowsでは、一組の「IPアドレス、ポート」間の双方向転送です。これはAからBへのフローとBからAへのフローの合計です。
- InterMapper Flowsではセッション、あるいは単方向フローとしているものを、他社のNetFlow製品では異なる方法でカンバセーションと定義しています。
●NetFlowの仕組みはどのようなものですか?
NetFlowエクスポータは通過する各パケットを調べます。前述の標準プロトコルに従ってパケットを分類し、各フローごとのデータの送料を維持している内部キャッシュを更新します。時々、エクスポータは現在のフローの記録一式をNetFlowコレクタに送り、キャッシュをクリアします。
●NetFlowをサポートするCiscoの機器にはどのようなものがありますか?
Cisco社のホワイトペーパーであるNetFlow Performance AnalysisにはNetFLowをサポートするCisco社の機器の一覧表が掲載されていました。以下にそれを引用します。
以下に挙げられているルータに対しては、Cisco IOSソフトウェア・リリース12.0Sを使ってテストが行われています。テストされたプラットフォームを構成は次のようになっています。
- Cisco 2600 Router
- Cisco 2851 Router
- Cisco 3640 Router
- Cisco 3745 Router
- Cisco 7200 Router with Network Processing Engine NPE-300
- Cisco 7200 Router with Network Services Engine NSE-1
- Cisco 7500 Router with Route Switch Processor 8 using Cisco Express Forwarding
- Cisco 7500 Router with Route Switch Processor 8 using Distributed Cisco Express Forwarding
- Cisco 12000 Internet Router running Distributed Cisco Express Forwarding (Engine 1)
- Cisco 12000 Internet Router running Distributed Cisco Express Forwarding, with 1:100 sampling enabled
以下に挙げられているルータに対しては拡張されたセレクションのテストがCisco IOSソフトウェア・リリース12.4Tを使って実行されています。
- Cisco 1841 Router
- Cisco 2811 Router
- Cisco 3845 Router
- Cisco 7200 Router with Network Processing Engine NPE-400
- Cisco 7200 Router with Network Processing Engine NPE-G1
- Cisco 7200 Router with Network Processing Engine NPE-G2
- Cisco 7301 Router
●Cisco Gearを持っていません。InterMapper Flowsを使用できますか?
はい。ソフトウェアだけで実装されているNetFlowエクスポータのパッケージがあります。
●InterMapper Flowsはサーバの負荷にどのような負荷を与えますか?InterMapper Flowsはどれくらいのメモリを必要としますか?
厳しいルールはありませんが、NetFlowの処理にはInterMapperの標準のモニター機能よりはかなり馬力が必要になります。いわゆる、忘れられた机の下から見つかった廃棄されたハードウェアをInterMapper Flowに使うことは推奨できません。
フローを受け取って処理することで、大量のパケットの要約を処理しますが、収集と蓄積は通常ボトルネックではありません。あるお客様のところでは、通信量のピークが3Gbpsに達するネットワークで、サーバは既製のラップトップで各パケットを処理することができ、かなり多くのCPU時間を残しておくことができました。
しかしながら、問い合わせを処理すること(たとえば、情報をGUIに送るために保存されたデータを読み出すこと)はサーバにとってかなりの仕事です。選択の基準によってサーバは要約とグラフを作成するために時々、数百万の記録を処理しなければなりません。セッションの記録をキャッシュするためにより多くのRAMメモリを割り当てられれば、処理は早くなります。さらに時間をさかのぼる問い合わせはセッションの記録をディスクから読み出さなければならないので結果としてより遅くなります。
たとえば、ネットワークの境界の通信速度が200MBpsで内部に15,000台のホストがあり、すべてNetFlow機能を持つ機器で提供されているとします。もし、InterMapper Flowsを境界上のルータでのみ使用したとすると、後期の名最新のデスクトップ、つまり、デュアルコアCPU、4GバイトのRAMを持つPCが適しています。しかしながら、もし、ネットワークの至る所にある1000代のCiscoの機器のそれぞれのNetFlow機能をオンにすることにすれば、何台かの本格的なハードウェア、つまり、4CPUを持ち、数台の高速ディスクと16GBのRAMを備えたPCが必要となるかもしれません。もう1つの別の方法として複数のInterMapper Flowsを実行して、フローエクスポータを小分けにしてそれぞれをモニターするという手段があります。
もう1つの要因は、管理者が何を見たいかということがあります。もし管理者が直近の1時間のデータを見たいだけなら、デスクトップPCは15,000台のホストをモニターするのに適しています。定期的にある程度の時間(1週間、あるいは1ヶ月間)までさかのぼる機能を必要としている場合には、高価なトップレベルのサーバを使用することを考えるべきです。
●160KB/秒付近に通信量のピークを示すチャートがあります。そのピークを横切ってクリックしてドラッグすると、結果のズームされたチャートは210KB/秒付近がピークになります。InterMapper Flowsがすべてのデータを集めていてサンプルを集計し平均を取るのに時間がかかっているのでなければ、なぜ、このようなことが起こるのですか?あるいは、時間がかかるのでしょうか?
InterMapper Flowsのチャートは概念的には1群のバケツのようなものです。このバケツにはデータベースからのセッションで満たされています。ルータはセッションを一連のデータポイント(開始時間、終了時間、データボリューム)として記録するので、正確に転送がセッションのタイムフレームにどのように分散するかを知ることはできません。たとえば、ウェブページは典型的に通信量の大部分がセッションの開始時(ページをロードしたとき)にあります。セッションの残り(そのページを読んでいるとき)はほんのわずかです。この情報はInterMapper Flowsに届く前に、ルータレベルで消失しています。
チャートの中で何が起きるのかをよりよく理解するために各チャートが10個のバケットのみで構成されているとします。10分間を表示するチャートはすべての通信量を1分間のバケットに分割します。つまり、短く高い尖頭波形を伴うセッションは1個の分単位の塊に「ならされる」ということです。これは尖頭波形の平坦化の効果です。
チャートを横切ってその1分間の部分にドラッグすると、InterMapper Flowsはほかのソフトウェアではできないことをします。InterMapper Flowsは新しいタイムフレームをさらに10個のバケット(実際には約200個のバケット)に分割します。このバケットは概念的にはほんの6秒の長さとなります。タイムフレームがずっと短くなったので、尖頭波形は今やより明確に現れ、その本当の高さはより正確になります。
実際にここで起きていることはどのようなネットワークモニタリング製品でも起きることです。他の製品でこれを検出できない理由は、通常、ほかの製品ではより正確な表示をするためにズームすることができないからです。
●InterMapper Flowsに問題があった時にそれを解決のために、あるいはその問題をデバッグするために、どのような情報が利用可能ですか?
利用可能ないくつかの情報があります。
- AboutウィンドウのクリップボードへのコピーボタンでInterMapper Flowsの構成に関する非常に多くの関連情報を集めることができます。これを電子メールかバグレポート(メニューの[Help]-[Report a Bug...])に貼り付けることができます。
- InterMapperはデバッグ情報をTelnetサーバを経由して提供することができます。このためにはInterMapperの設定でTelnetサーバをオンにします。そして、InterMapperサーバにTelnetで接続し、「flows」コマンドを使ってInterMapperが認識しているエクスポートの一覧を表示することができます。「ext」コマンドを使えば、InterMapperがInterMapper Flowsサーバへの接続を持っているかどうかをチェックすることができます。この2つのコマンドの出力をコピーしてバグレポート(メニューの[Help]-[Report a Bug...])に貼り付けることができます。
●InterMapper FlowsはLAN接続で機能しますか?また、WAN接続ではどうですか?
はい、通信の統計情報の記録を保持する「エクスポータ」(ルータまたはスイッチ)があればどのような接続であってもInterMapperは機能します。多くの種類のCisco製機器がそのデバイスを通過するフローのデータを要約したフローレコードを送出できます。
●NetFlowはどれくらいのバンド幅を消費しますか?通信フローがどれくらいの頻度で発生しますか?
簡単にいえば、「多くはない」といえます。スイッチやルータはフロー情報を要約します。典型的なところではエクスポータは60秒または120秒ごと(これは設定で変えられます)に調べたフローの更新情報を送ってきます。
●InterMapper FlowsはsFlow、jFlow、あるいはその他の「フロー」製品とともに使用できますか?
InterMapper Flows 1.0はCisco NetFlow バージョン1、5、9で動作します。将来のバージョンでsFlowをサポートする予定です。他のプロトコル(cFlow、jFlow、IPFIXなど)はお客様のご要望によって実装することになります。